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このFunny Walkerは、2枚のシングル、「チャーミング」、「わがままも嘘も 気まぐれも無理も」の後に発表された、松倉佐織さんの1stアルバムです。
2001年6月現在、松倉佐織さんの最初で最後のアルバムなのですが、その完成度の高さは、特筆すべきものがあります。
ほとんどの楽曲を自ら手がけ、そして同時発売を含む3曲のシングル曲を配し、それらを彩るように、カラフルでバラエティーに富んだ、文字通りファニーな楽曲たち。トリを飾る11曲目の「約束しよう」では、background
vocalとしてSing Like Talkingの佐藤竹善さんも参加するなど、ほんとに最初から最後まで楽しめるアルバムになっています。
松倉佐織さんの詞世界の特徴は、身近な世界と自分との対話のようなものが多いのですが、中でも、このアルバムに納められた「相変わらずの日に」が、この路線の詞世界では、好きです。
「相変わらずの日に」は、友達に話しかける会話のような詞が展開する、文字通り身近な世界との対話です。その中で、変わらないもの、変わって行くもの。それらについて、考えさせられる、そんな詞です。
人はいつまでも一所にとどまっていられるわけではありません。そんなことが、
♪少し無理して届かなくても
きっと覚えていて あの日の約束
この先100年有効だから
という詞に現れている気がします。
そのほかにも、本当に宝石箱のような、そんな表現がしっくりくるような、アルバムです。最後に一言だけ言いたいのは、いろんなところで言っているのですが、松倉佐織さんの音楽は、ほんとに聴いた後に、スーッとさわやかさが残っている、そんな音楽です。前向きに、というと大げさですが、さ、歩こう!
という感じでしょうか。
と言うわけで、このFunny Walker、松倉佐織さんの世界を1枚で堪能できる、真のオススメアルバム。みなさんもご賞味あれ。
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